2023年5月13日(土)日経新聞朝刊
「高度外国人材、滋賀で急増」
(データで読む地域再生)
日本で働く外国人のうち、専門的な技術や知識を持つ「高度外国人材」が活躍の場を広げているという記事。
引用
「2021年までの5年間で生産年齢人口(15~64歳)に占める人数は最も多い滋賀県で5倍近くに伸びた。
主に技術者としてものづくりを支えるだけでなく、国際性や多様性ももたらして地方企業に活力を生む。」
とあった。
在留資格にはいろいろある。
そのなかで、技人国(ぎじんこく)ビザと呼ばれる「技術・人文知識・国際業務」は、事務職やエンジニアなど専門・技術素養を必要とする、いわゆるホワイトカラーの外国人が取得できる在留資格。
これを含む高度な専門職の在留資格者は、高度外国人材と定義されている。
問題の多い「技能実習」や、人手不足対策の「特定技能」とは別の在留資格で、専門性が高い。
記事では、日野精機(滋賀県日野町)のという会社が、日本人とほぼ同数のベトナム人14人をエンジニアとして採用していると載っていた。
将来にわたる戦力として19年に採用を始め、住まいの確保や病院への付き添いなど生活面にも目を配り、円安でも人材定着を図るとあった。
このような採用で、生活サポートもしつつ、日本人労働者にも良い刺激がある形がまずは目指すべきところだと感じた。
技能実習制度は廃止、と発表されたが、政府は「人材確保と人材育成を目的とする新たな制度の創設を検討すべきである」とか言っている。
技能実習制度の ”日本が途上国に対して「人材育成」で国際貢献する” という建前は、完全に崩壊していると思うが、どのような制度を創設するのか。
「廃止」に一概に喜べないという報道もあった。
農業では、技能実習生の増加が顕著で、平成27年と令和1年を比較すると、倍近くに増加していた(マイナビ外国人採用サポネット)。
技能実習生から、特定技能1号「農業」への移行も進んでなさそうだ。
特定技能制度も家族の帯同は認められておらず、良い制度とは言いがたい。
今後ますます進む人手不足にどう対応していくのか、企業にも人権意識やダイバーシティなど意識のアップデートも必要になる。
もちろん、生活者として地域に受け入れていくわけだから、自治体にも必要だ。
これは大変だ。
※参照「農業は特定技能が主流に?外国人技能実習との違いや雇用方法を解説」2023年5月8日
https://global-saponet.mgl.mynavi.jp/visa/3745