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マーケティング 日経MJ

共同化路線で物流課題を解決できるか

2023年2月17日(金)日経MJ
「花王、共同化路線に転換」
(物流インサイドリポート)

花王が物流戦略を転換したという記事。物流で競争するのはやめるとのこと。
これまでは、卸を通さず販社経由で小売店に直接納品する自社物流体制の垂直統合を強みにしてきた。
これを、2030年をめどに、競合や他社と地域ごとに物流センターを共有し、混載便で対象エリアを回る体制に移行するとのこと。
積載率の向上を目指すようで、
現在
一次輸送約70%
二次輸送約80%

一次輸送100%
二次輸送80%
まで引き上げることを目指すと。

引用
「インターネットの構造を物流網に適用した『フィジカルインターネット』型を採用する。
製配販3層に物流企業を加えたステークホルダーたちとデータを共有、各社が所有する倉庫や車両などの利用を最適化する物流計画を中央で作成して前線に指示を出す。」

とあった。
共同化は、大手ほどコストメリットが薄く、敵に塩を送ることになるため、大手ほど導入に及び腰だったが、物流危機に続いてESG経営が広がり流れが変わったようだ。
広報資料では、ホワイト物流促進運動を進めること、運ぶモノ、回数の増加及び運ぶドライバー不足から、サプライチェーンの抜本的見直しが必要であるとする。
なお、加工食品業界では味の素が腹をくくったとあった。

物流の2024年問題や積載率の低下等については幾度か投稿していたが、これで物流の抱える問題が大きく改善されるのかは分からない。
以前、物流の抱える問題について投稿した際、もはや一社一社が競争していては解決は難しいのではないかと感じたが、国の要請もあるし、本当に限界が見えてきたということだろうか。
花王は競争戦略から協調を訴え、大きな転換をした。消費者としては、この大きな転換は好印象に映る。
物流の常識が変わっていくのか、とても興味深い。

物流に関する投稿

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