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働き方 朝日新聞

前提としてのデジタル化

デジタルトランスフォーメーションの手前ともいえるデジタル化。
会社でも個人でもどう進めていけば良いのか悩ましい。

2022年11月15日(火)の朝日新聞朝刊
サイボウズ社長の青野さんが、マイナンバーカードについて取材を受けていた。
マイナンバーカードの可否はさておき、最後の青野さんの指摘が分かりやすくて、勉強になった。

引用
『例えばここの入力が二重だから一回で済ませられないかとか、ファックスを使わずにできる方法はないかとか。
デジタル化はそういう身近なことの積み重ねです。負けを取り戻すために魔法の杖を振って、一発逆転ホームランを狙うと更に損失が大きくなります。
失敗したらやめて、すぐに新しいことに力を振り向ける。それがデジタル社会に適した組織の形です。そういう姿勢で進めてほしいと思います。』

とのこと。
これは中小零細企業でもよくある。
とりあえず、IT補助金が出るので、現在紙ベースで作っている従業員のシフトについて、ITシステムを入れたいと。
現在、紙で作っているのなら、まずはExcelベースの手作りで間に合うのではないかと感じる。
そもそもどんなシステム仕様なら、現在の手間が省けて省人化が叶うのか、曖昧である。
失敗したら辞めて新しいことをする、という体力は中小零細企業にはほぼない。システムを捨てるという判断は、システムを入れるという判断より相当難しい。

11月10日の朝日新聞に、大阪市職員の山中さんが掲載されていた。
山中さんは、自治体業務のなかでも特に難易度が高い仕事とされる生活保護について、「生活保護手帳」をデータベース化した。最新版は約5千の通知や通達を網羅しているとあった。
これがデジタル化だ。

私も普段から書類を作ることが多い仕事で、正確で誤字やミスの少ない書類を作るためのデジタル化をずっと進めてきた。
そんな中で、情報はアクセスのしやすさが最も重要だと感じる。どんなにたくさんの情報があっても、アクセスできなければ無いに等しい。
デジタル化の最も強いところは検索ができて、アクセスしやすくなるところではないだろうか。
ダメならすぐに辞めて新しいことができるように、コツコツとデジタル化を進めていって、いつかDXとなってたらいいなと感じている。