2023年2月12日(月)日経MJ
「雇調金不正受給の水戸京成百貨店、厳しい財務」
茨城水戸市にある唯一の百貨店、水戸京成百貨店がコロナ対応に関係する雇用調整助成金などを約3億円不正受給していた件の記事。
今回の不祥事発生原因の1つに
「一部役員の過度な黒字確保意識」
をあげたとのこと。
公表されている情報から、「営業外収益にコロナ関連の助成金を計上し、なんとか黒字を確保してきたという実情がうかがえる」とあった。
ネット通販の普及などから百貨店の存在意義がゆらぐ中で、コロナ感染拡大が起き、大手百貨店においても改革が求められたきた。
20年には、大沼(山形市)が自己破産を申請、セブン&アイHDはそごう・西武の5店舗を閉鎖した。
そんな中で、丸井が百貨店事業から、テナントの定借化による不動産賃貸事業、クレジットカードからフィンテック事業、店舗では体験価値を重視した「売らない店」作りなどを展開。さらに、社内の新規事業と社外とのコラボレーションによってイノベーション創出を目指す共創投資を行い、これら新しい取り組みがMJ等でも何度か取り上げられ評価された。
2021年の記事では丸井グループで、無形資産が有形資産を逆転したとあった。
自社のもつ駅前不動産など有形資産を活用しつつ、ソフトウェアや人材育成への投資を行っている。
参考https://www.0101maruigroup.co.jp/ir/management/model.html
水戸京成百貨店は、かなり旧態依然の組織だったのだろうか。そこまでして黒字を出さなくてはならなかった背景はなんだろう。
親会社の京成電鉄にもなんらかの要因があるのだろうか。
百貨店じゃないとダメなことはあまりにも少なくなった。
小売の難しさを感じるが、魅力的な百貨店が無い街もそれはそれでつまらない。