2023年2月10日(金)日経MJ
「ゴールは高い方がいい」
(北村森のヒットの森)
企業の経営戦略で必ずと言って良いほど取り上げられる「差別化」。
北村さんは、最初から差別化を志向する戦術には無理があると感じていると言っている。
現代は差別化を目指してもすぐにキャッチアップされてしまうし、他社の動向ばかり追ってもしょうがないと。差別化のマーケティングではなく、「覚悟」のマーケティングが必要ではないかという。
「覚悟のマーケティングが共感を生む」とあった。
引用
「表層的な差別化狙いでは決してなくて、何かを変えるのだという強い覚悟があってこそ、消費者の心を揺さぶるはず。私はそう思います。」
とあった。
その上で、ソニーの「インクルーシブデザイン」導入について紹介されてる。
ソニーは2025年度以降に登場する主要商品は原則、それぞれの商品の開発段階で高齢者や障害者の声に耳を傾け、その意見をデザインに必ず反映するインクルーシブデザインを体現したものにする。
ここから、覚悟のマーケティングを感じること、またゴール設定は中庸ではいけないということが学べるとあった。
企業の覚悟をどのようなメッセージにするのかが、マーケティングのカギになりそうだ。
2020年3月に、ローソンがPB商品の思いきったデザイン変更をした。これが消費者にて賛否が分かれ、一部炎上した。
ベージュピンクやクリーム色で統一され、おしゃれなデザインともとれたが、視力が低い人などには商品の区別がつかなくてものすごく不便だと批判された。
納豆のパッケージの「NATTO」(納豆)は、NATO(北大西洋条約機構)かよ💢などの突っ込みがあった…。
一方で、売上はとくに落ちなかったという。
パッケージに雑貨のような面影を持たせることで、生活に「わびしさを感じさせないこと」などを重視し、統一的なデザインでローソンのイメージや考え方を伝えた。
コンセプトとしては、受け入れられたのではないかと感じる。
参考、日経クロストレンド
https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/casestudy/00012/00414/
揺れ動いてしまうのが人間だが、企業のスタンスには一貫性が求められている。
営業の仕事をしていたとき、よく覚悟を問われた。久しぶりに覚悟という言葉を聞いて、個人的にも「覚悟」というものを考えてみたい。