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日経新聞 読書

「『絶版』自宅でも閲覧可能に」

国立国会図書館に、さっそく私も登録してみた☆彡

https://ndlonline.ndl.go.jp/#!/

論文もフリーワードで検索できる。そして検索結果に論文タイトルが表示されるため、そこから閲覧するには各大学の学術機関リポジトリ(Institutional Repository)に飛ぶようだ。

すごいな。

2022年5月15日(日)日経新聞朝刊より一部引用
「国立国会図書館の『個人向けデジタル化資料送信サービス』が19日に始まる。インターネット経由で長期品切れ状態で入手困難な書籍など絶版等資料約152万点を新たにパソコンやスマートフォンで読めるようになる。
2021年5月の著作権法改正で個人へのデジタル化資料の送信が可能になった。これまで著作権の切れていない資料の閲覧には国会図書館や全国の公共図書館、大学図書館まで出向く必要があった。新型コロナ感染拡大の影響で図書館に通うのが難しくなり、研究活動への支障などが指摘されていた。

国会図書館は計約4560万点の蔵書のうち約281万点をデジタル化済み。ただ、インターネットで公開しているのは著作権切れ中心の約57万点にとどまっている。サービス開始により個人がネット経由で閲覧可能な資料点数は約3.7倍に増える。

米グーグルは同国発祥の著作権例外規定『フェアユース(公正利用)』を理由に日本語書籍を含む各国の大学図書館の資料をデジタル化、絶版書籍をネット提供する全文検索サービスを進めている。
“黒船来航”に危機感を持った日本も電子化に着手。国会図書館や国立美術館が所蔵する資料約2100万件を検索出来るポータルサイト『ジャパンサーチ』が20年に本格稼働した経緯がある。

電子書籍への急速なシフトが進めば、既に数が減り続けている書店業界にも打撃になる。出版文化を守るため、図書館と並ぶ本と出会いの場をいかに確保できるかも問われている。」

とあった。
個人的には嬉しいニュースだ。絶版の本が無料で閲覧出来る。ますますジェレミー・リフキンの『限界費用ゼロ社会』が進んできたと感じる。

これにより、一部の本の「希少性」は失われるだろう。出版社の事業を圧迫しなくても古本屋の事業は圧迫する(そもそも古本屋は出版社の事業を圧迫してないのかという問題も)。

資本主義では、市場への供給を調整し、希少性を生むことでより高く売り、多くの利潤を生みだしてき田と理解しているが、希少性が失われていくことでやはり資本主義も変化せざるをえないのではないか。すでに、専門知識を含め、教育や情報の共有は止められない。そしてそれは、健全であるようにも思う。

書籍の全文検索サービス『Googleブックス』はネット検索で書籍の内容がヒットしたときに見たことがある人も多いのではないか。Google検索では書籍の全文の検索もしている。
批判も多い。
Googleが2004年から国内外の複数の図書館と契約し、図書館と合意の上で蔵書をスキャンしてデジタル化し、電子化したデータを図書館側に寄付する一方で、スキャンした本の目次や一部の内容をインターネットユーザーが閲覧できるようにするプロジェクトを進めた。
このプロジェクトから生まれたのがGoogleブックスだという(末尾に参照あり)。
アメリカでは、作家協会がGoogleの行為は本を盗んだ行為だと訴えたが、裁判所はフェアユースだと判断しGoogleが勝訴しているとのこと。

著作権のあり方は難しい。
Google検索でヒットすることでその本の存在を知ってもらう確率はヒットしない場合よりずっと上がるだろう。また、研究や学習においても人々の成長を助け、文化的な発展も遂げられる(かもしれない)。著作者にとって広く作品を手に取ってもらうには絶好の機会ともとれる。
著作料を永久に取り、その財を独占することの方が批判されるべきだと。

シェアリングエコノミーが広がってきたと感じる。この分野は絶賛勉強中。
著作権法やクリエイティブ・コモンズなど関連分野多数…。

参照:Googleの書籍全文検索サービス「Googleブックス」は著作権違反なのかそうではないのか? – GIGAZINE
https://gigazine.net/news/20160212-google-book-copyright-law/