2023年2月24日日経MJ
「『内向的』な人、値上げラッシュで増える」
値上げラッシュで生活者の内向き志向が強まっているらしい。共通ポイントサービス「Ponta(ポンタ)」の会員5万人のペルソナ調査から、買い物の際に価格以外でも選択基準が変わってきている可能性があるとわかったとのこと。
定期的な調査で、15種類の生活者タイプに分類し、
内向的…現状維持志向、注目や変化を嫌う層
外交的…情報感度が高い、こだわり重視
中庸的…どちらにも属さない
とするもの。
2022年12月の調査では、「内向的」な層は全体の25.7%と、22年7月調査に比べて3.9ポイント上昇したとあった。
コロナ禍の外出自粛でアクティブな層の構成比が減少したが、それほど外交的な層が戻っていないようだ。
物価高もありそう。
「生活者のタイプによってマーケティングで訴求するポイントが変わる」ようで、内向的な層では、価格の面ではさほど差はないが、品ぞろえ重視の割合が増えたり、以下のような違いも興味深い。
引用
「同社の『好きなビールメーカー』調査結果をみると、アサヒビールはトレンドや流行に敏感な層、キリンビールは伝統や高級感を重視する層、サントリーは協調性は高く中庸的な層に支持される傾向がみられるという。」
なんとなく納得。
リアルな生活者の動きをつかむというのは、生活者自信にもとても難しい。これが潜在的ニーズにも通ずる。
また、内向的がなかなか減少しない点や調査では「無気力・無関心」層も増えているとあり、気になる。
以前も投稿で取り上げたが、佐藤優さんと斎藤環さんの「なぜ、人に会うのはつらのか」のなかで、斎藤さんが人間には実際に会わないと満たされないものが2つあると考えているとあった。
引用
「欲望と関係性、です。人間同士が会うことの意義が最大化されるのはこの2点に関してだと言っていいと思うのです。
自分の内面から欲望を見つけられるとしたら、余程の天才で、人間の欲望にはそういうふうに必ず他者が関わってきます。ですから進んで他者との関係を絶つような環境にいると、それは維持できなくなってしまう。
自分の意思で人との接触を断つような生活をしていると、欲望のレベルが明らかに下がっていくのです。」
とあった。https://amzn.to/3ZCHiAD
欲望って他者の欲望らしい👀
もともと内向的なら良いが、コロナ禍から内向的になったなら、少し意識して人に会ったりしたほうが良いようにも感じる。
なにも意欲がわかないというときは、人に会わないことが影響しているかもしれない。