2023年2月20日(月)日経MJ
「セルフエステ 働く女性に人気の理由」
最近特に人気を集めているものの1つとして「セルフエステサロン」が上がっていた。
記事の記者さんも、半ば周囲の熱に飲まれながら、まんまと年間契約をした一人とある。
紹介されていたのは、全国42店舗を展開する「ボディーアーキ」。
受付から、小さく区切られたレンタルルームにすぐさま直行し、自分で施術、用が済んだらさっさと帰るという合理的な空間。
月額は1万円から。
セルフエステはほぼこの形態だと思う。
勧誘がなく、自分の気になるところを集中して施術できるというのがウケているの要因のようだ。セルフでも効果が出る程にマシンの性能が相当上がっているということもあるだろう。
この記事では、働く女性の間で流行ったものが色々上がっていた。
・セルフエステ
・時短調理器
・アートメーク
・ロボット掃除機
・ミールキット(Oisix)
ミールキットは「ちょい手間」で自分メンテナンスしている「セルフエステに通う自分」に通ずるものがあると指摘する。
最近、「デュアル・キャリア・カップル」という本を読んでいる。お互いにフルタイムの仕事を持っているカップル(既婚・事実婚・異性・同性含む)に訪れる人生や仕事の転換期を研究した本。
この本は興味深い指摘が多く、自分自身の思い込みにも気付かされる。また取り上げたいが、関連して以下のような記述がある。
引用
「夫より収入の多い妻は、夫よりずっと多く家事をこなす傾向にある。彼女たちの分担する家事は、夫より収入の少ない女性とくらべてもかなり多い。
こうした埋め合わせの行動は、従来のジェンダーロールを再現し、力関係のバランスを取り戻そうとする無意識の努力の表れだ。」
(ジェニファー・ペトリリエリ)
これは、カップルのどちらにも有り得ることで、『こうあるべき』という自分の固定観念や社会から求められる役割から起きてしまうことだろう。
意識的にそこから自由であろうとしても、それは難しいと感じた。
なぜ手作り等のひと手間が必要なのか。
もちろん経済的に節約したいとか、健康のために加工品を避けたいとか様々なニーズがあるが。https://amzn.to/3Jc761j
MJの記事では以下のように締めくくる。
引用
「それは単純な『罪悪感』からの消費行動ではないように思う。
時間もお金も有限である中、上手に手を抜きながらも『私はちゃんと頑張っている』という実感が欲しいからではないかと。要は精神的なサバイブ術。
『ちょい手間』は忙しい我々の自己肯定感アップのツールであり、そこを刺激されるサービスは今後もはやり続けるのではないだろうか。」
とあった。
ここが少しモヤっとしたのだ。
『そこを刺激する』というのは、ある意味コンプレックス刺激とどう違うのだろうか…
がんばっていると自分を肯定しやすいのは事実であり、幸せでもある。
難しい点だ。
悲観主義と楽観主義というのは、ある意味、才能のようなもので、なかなか悲観主義の人は楽観的に考えられない。だからこそ、リスク管理が必要な仕事等に向いているし、楽観主義の人は起業等に向いている(ところもある)。
リスクを大げさに伝えることと、コンプレックス商法もどうちがうかと言われると難しい。
まとまらないが、長らく社会的に常識だったことがそろそろ変わり始めた。生きやすくしていきたいと感じるが、ジェンダーがもたらしている役割意識などの影響は思いのほか強そうだ。