カテゴリー
マーケティング 日経MJ

「嫌いな理由も役に立つ」

2022年5月20日(金)日経MJより一部引用

日経MJ1面は佐久間宣行さん。その6面のインタビューがとてもおもしろかった◎

引用
「情報収集とかアイデアづくりで佐久間流はありますかーー
『ぱっと見の判断では面白くないなっていうか、簡単に予断を持たないことかな。面白いと評判の劇団を見に行き、1回では面白くなくても、その意味が分かるまで、再び通う。その方がいい。』『面白くなってくる。そういうときの方がチャンス。何人かが面白いと言って、自分がそうではない場合はこちらの素養がないだけ。だから(面白くなっていく)過程も楽しむ。時間に余裕があれば』
『合わなかった理由を覚えていくとおくと面白い。数年後に役立つ可能性があるので。決定的に自分が嫌いだった理由を因数分解していく。それを反転させたら自分が面白いものを作れる』

面白い企画はなかなか鍛えても作れないのではないでしょうかーー
『そんなことはない。面白がろうと思うのは姿勢で、それを繰り返していくといつか習慣になる。自分でもこんな風にものを作るタイプとは思わなかった。だからラッキーだったなと思う。調子に乗らないで、比較的努力できたから』
『常に自分だけのビジネスになるかわかんないくらいの興味を持ち続けた方がいい。自分のやってるジャンルと関係ないけど、いつか関係するかもしれないし、それが結果的に同じジャンルで働いている人との差を分ける決定的な武器になる。』」

とあった。

全文、示唆に富むところがとても多かった。
“面白くないのは自分に素養がないだけ”というのは、自分の成長をメタ的に見ないと分からないだろう。人生は過去全く分からなかったものが、経験や知識が増える中で理解できるようになるという繰返しだと思う。
仕事では、調べ物などで本を読んでいて、「これ、全く1㍉もわからん…」と思いながらひたすら読むことがある。いくつかの遠回りの末に、また戻って理解できることがあるからだ。それは数年後かもしれないが。

私は自分のことを本当に理解が遅いなと感じる。
ぜんぜん早熟ではなかったし、今考えてみると周りは自分よりずっと大人だったなぁと感じることも。
ただ、それを嘆かなくなった。
もぅしょうがないのだw
これも、『ラッキーだった』といえるようになるといいなと思う。

嫌いだという理由を覚えておくと良いというのもとても納得。
これもメタ認知が前提だと思うが、なぜ嫌いかを考えたこと、あまりない。
そもそも「嫌い」というのをなかなか言わなくなって久しい気がする。子供のように「嫌い!」とはなかなか言えないし…もう少し自分の「嫌い」に敏感になるところからスタートかもしれない。

組織に関するところは、診断士としても、従業員としても納得のこたえ。
仕組みと指標をいくつか持つ。
分かった気にならないこと。
これは永遠のテーマだと思う。
どんな指標でどのように評価するのか、最近も何度か投稿しているが、自分を不幸にする指標を自分の中に持っている人がどれほど多いだろうと思う。自分も含めて。
組織の指標も一つではなくて良いのだ。
多様な従業員に働いてもらうためには1つの指標では絶対にうまくいかない。そして、1つの評価やその人事に納得感が生まれず、早期に辞めていく。従業員一人一人がしたい働き方は多様化を極めてきた。それを組織がどのようにデザインするのか。ますます難しいがこの対応なしに採用や育成はかなわないと感じる。
まずは、意見(悪口ではなく)の言いやすい環境の整備からだろう。

カテゴリー
マーケティング 日経MJ

「焼き芋ブームさらに熱く」

ドン・キホーテが海外展開する焼き芋がめちゃ売れているとあった。ドン・キホーテは、アジア各国では『ドンドンドンキ』と日本の良い品を販売する高級路線で展開しているとのことで、これも知らず。

愛知県では、昔から馴染みのあるスーパーに「ユニー」があるが(本社は愛知県稲沢市)、ユニーがドンキの子会社になったときはびっくりした。現在、ユニーは、アピタやピアゴを展開している。

中小企業でも「売る」ということを考えるのに役立つ内容だ。

2022年5月18日(水)日経MJより一部引用

「焼き芋ブームは国内にとどまらず、近年は海外にも飛び火する。
10年以上前から焼き芋を販売していたが一部の店舗のみだった。
11年の東日本大震災の時、売り先が途絶えた茨城県のさつまいも農家の苦境を聞き、焼き芋を販売する店舗を大幅に増やした。
22年2月時点でPPIHグループ国内570店舗以上で焼き芋を販売しており、国内店の販売本数は年約1230万本。年間売上は15億円を突破した。

同社は17年からシンガポール、タイ、香港、台湾、マカオ、マレーシアに出店。日本のドンキホーテとは大きく異なり、日本の高品質な食品を通じて日本の魅力を伝えるジャパンブランドスペシャリティストアとして展開する。
17年にシンガポールへ出店した際、日本式ホットスナックとして焼き芋を手頃な価格で販売したところ、『想像を越えるヒットとなった』という。
同社ではその後、タイや香港などアジア各国、地域にも店を広げているが、ずれの店でも焼き芋はオープン時から取り扱っており、大ヒット商品になっている。

日本からタイへのさつまいもの輸出額も急増。農林水産省の農林水産物輸出入概況によると、17年は金額ベースで約1億円だったのに対し20年は4億8千万円以上になっている。」

とあった。
日本では昔から馴染みのある焼き芋が、海外で人気になるとは意外。日本の果物の延長だろうか。海外で勝負できる農産物があるのは心強い。
コロナ禍で日本へ旅行に行けなくなったことも影響してるとか。

ほとんどのスーパーで焼き芋を見かけるが、記事にはそのきっかけは調理器『焼き芋オーブン』を郡商(宇都宮市)が開発・販売したことだという。
それまでは、焼き芋を焼くのには、火力調節やこまめにひっくり返したり手間がかかったが、最終的には芋を入れておくだけで誰でも焼けるインストア向けオーブンを製造販売し、これがめちゃ売れたとあった。
調理器によって、さつまいもが大量に消費されるというのも面白い。ちょっとしたことで、モノは売れるようになると気付かされる。

焼き芋ブームでは、ねっとり系流行りだが、ホクホク系も巻き返してきているようで、わりと好みも分かれるのではないだろうか?
私はねっとり系や甘すぎるのはは全くダメ。この辺りが上手く見える化してくれたら、残念な焼き芋に当たらなくてすむんだけどなぁ、と思った🍠🍂

焼き芋の記事は、日経クロストレンドに

https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/casestudy/00012/00879/

カテゴリー
読書

ネガティブ・ケイパビリティ

negative capability

「不確実さや不思議さ、懐疑の中にいられる能力」

と、帚木蓬生さんは著書の中でこの能力をとても評価している。

「私たちは「能力」と言えば、才能や才覚、物事の処理能力を想像します。学校教育や職業教育が不断に追求し、目的としているのもこの能力です。問題が生じれば、的確かつ迅速に対処する能力が養成されます。

ネガティブ・ケイパビリティは、その裏返しの能力です。論理を離れた、どのようにも決められない、宙ぶらりんの状態を回避せず、耐え抜く能力です。」

帚木 蓬生. ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力 (朝日選書) (Kindle の位置No.152-156). 朝日新聞出版. Kindle 版.より

これ、よくぞ言葉にして日本までどなたか持ってきてくれたな、と感謝している、帚木さんが持ってきたのかはわからないが、とにかく不安や苦しさからHOW TOを求めることが増えている中で、大事な概念だと思う。

カテゴリー
テーマ

memory

生きのびるために学んだことのメモリであり、自身のワーキングメモリとして書き留めることを目的としたサイトです。

日々、司法書士・中小企業診断士としてできることを考え、終わっていくことを見つめ、変化を受け止めて共有していきたい。成功することも良いかもしれないが、生きのびるだけで大変な時代のようにも感じます。

思い込みや固定概念を少しずつはずしていく。そのための知識をつけようというものです。

カテゴリー
マーケティング 日経MJ

「ポスト大が黄金サイズ」

商品開発をする際に必ず考慮すべきは、もはやサイズだ。

中小企業や農家の直接販売でも考慮したい3㎝の壁。

2022年5月18日(水)日経MJ一面より一部引用
「ポストの差し入れ口に入る大きさに設計された商品が増えている。消費者にとっては、確実に受け取ることができて利便性が高い。
再配達が不要になるため、配達時に排出する二酸化炭素を最小限に抑えることができて、環境に優しいという側面もある。

食品開発を手掛けるFARM8(ファームエイト、長岡市)は、日本酒をポストに直接届けるサブスクサービス『酒ポスト』を提供している。
100㎖のパウチに入った日本酒が3種類、専用ボックスに入って毎月届く仕組みで、『吟醸酒プラン』は送料別で月額税込1980円だ。
2021年11月のサービス提供開始以降、利用者数は好調に伸びており、足元では1200を超えているという。4月からは飲食店などを手がけるヘリテージ(新宿)と共同で世界各地のワイン3種が毎月届く『旅するワインポスト』も始めた。

個人間の取引にもポストサイズの波は広がっている。
メルカリは商品を郵便ポストから発送できる『ゆうパケットポスト』を提供している。
主にメルカリで取引の多い本やCD、Tシャツなどを送る際に使われており、コロナ禍での非対面で商品を送りたいニーズなどを捉えて利用者が伸びているという。
これまでは、少しでも早く届ける事が重要視されていたが、受け取り損ねることのない確実性や地球環境への配慮に価値を見出す消費者が増えてきている。
ポストインに対応した商品企画を推進する企業が今後増えるだろうと予測する。

国交省では、25年に再配達率を7.5%まで引き下げる目標を掲げている。ただ国内の足元の再配達率は約12%。解決策の一つとされる宅配ボックスもまだまだ普及は道半ばだ。
受け取り手や環境だけでなく、運び手にも優しい三方よしな宅配として、ポストイン市場は今後も広がりそうだ。」

とあった。
もはや、物流からの商品開発だ。
ラストワンマイルが最後の顧客接点であり、これなしにサービスが完結しないとなれば、ラストワンマイルを起点とした考察は、既存の商品にもちょっとした改良で新たなチャンスとなる可能性がある。

消費者としては、ポストに届くって本当にありがたい。
住んでいる場所の治安などにもよるが、受け取れない時のガッカリ感といったらない。配達の人への申し訳ない気持ちも募る。
在宅勤務をしていると、逆に職場に誰もいないときがあり、会社での荷物を受け取れない事態も生じ悩ましい。

私もメルカリで買うことも売ることもあるが、記事にある『ゆうパケットポスト』を初めて使った時は感動した。
①ローソンでシールを購入し(1枚数円だと思う)、

②それを封筒に貼り、QRコードを撮影し、

③ポストに入れるだけ。200円ほどで配達してくれた。


メルカリも送料値上げがニュースになったが、インターネットでの販売を行うには物流はセットであり、脇役でもなく、二酸化炭素排出量まで考慮しなければならない流れになっている。
この変化も脅威であり、チャンスであると感じる。

なお、メルカリのゆうパケットポストは200円→215円に値上げされたが、ポストの口に入れば3㎝以内でなくても215円で送れるのはやはり良い。3㎝の壁は大きく、メルカリに出品するときは、3㎝以内にするか否かで値段も調整する。

詳しい使い方は、「サンキュ」の記事がとても分かりやすいのでおすすめ◎

https://39mag.benesse.ne.jp/money/content/?id=121638

カテゴリー
日経新聞 読書

「『絶版』自宅でも閲覧可能に」

国立国会図書館に、さっそく私も登録してみた☆彡

https://ndlonline.ndl.go.jp/#!/

論文もフリーワードで検索できる。そして検索結果に論文タイトルが表示されるため、そこから閲覧するには各大学の学術機関リポジトリ(Institutional Repository)に飛ぶようだ。

すごいな。

2022年5月15日(日)日経新聞朝刊より一部引用
「国立国会図書館の『個人向けデジタル化資料送信サービス』が19日に始まる。インターネット経由で長期品切れ状態で入手困難な書籍など絶版等資料約152万点を新たにパソコンやスマートフォンで読めるようになる。
2021年5月の著作権法改正で個人へのデジタル化資料の送信が可能になった。これまで著作権の切れていない資料の閲覧には国会図書館や全国の公共図書館、大学図書館まで出向く必要があった。新型コロナ感染拡大の影響で図書館に通うのが難しくなり、研究活動への支障などが指摘されていた。

国会図書館は計約4560万点の蔵書のうち約281万点をデジタル化済み。ただ、インターネットで公開しているのは著作権切れ中心の約57万点にとどまっている。サービス開始により個人がネット経由で閲覧可能な資料点数は約3.7倍に増える。

米グーグルは同国発祥の著作権例外規定『フェアユース(公正利用)』を理由に日本語書籍を含む各国の大学図書館の資料をデジタル化、絶版書籍をネット提供する全文検索サービスを進めている。
“黒船来航”に危機感を持った日本も電子化に着手。国会図書館や国立美術館が所蔵する資料約2100万件を検索出来るポータルサイト『ジャパンサーチ』が20年に本格稼働した経緯がある。

電子書籍への急速なシフトが進めば、既に数が減り続けている書店業界にも打撃になる。出版文化を守るため、図書館と並ぶ本と出会いの場をいかに確保できるかも問われている。」

とあった。
個人的には嬉しいニュースだ。絶版の本が無料で閲覧出来る。ますますジェレミー・リフキンの『限界費用ゼロ社会』が進んできたと感じる。

これにより、一部の本の「希少性」は失われるだろう。出版社の事業を圧迫しなくても古本屋の事業は圧迫する(そもそも古本屋は出版社の事業を圧迫してないのかという問題も)。

資本主義では、市場への供給を調整し、希少性を生むことでより高く売り、多くの利潤を生みだしてき田と理解しているが、希少性が失われていくことでやはり資本主義も変化せざるをえないのではないか。すでに、専門知識を含め、教育や情報の共有は止められない。そしてそれは、健全であるようにも思う。

書籍の全文検索サービス『Googleブックス』はネット検索で書籍の内容がヒットしたときに見たことがある人も多いのではないか。Google検索では書籍の全文の検索もしている。
批判も多い。
Googleが2004年から国内外の複数の図書館と契約し、図書館と合意の上で蔵書をスキャンしてデジタル化し、電子化したデータを図書館側に寄付する一方で、スキャンした本の目次や一部の内容をインターネットユーザーが閲覧できるようにするプロジェクトを進めた。
このプロジェクトから生まれたのがGoogleブックスだという(末尾に参照あり)。
アメリカでは、作家協会がGoogleの行為は本を盗んだ行為だと訴えたが、裁判所はフェアユースだと判断しGoogleが勝訴しているとのこと。

著作権のあり方は難しい。
Google検索でヒットすることでその本の存在を知ってもらう確率はヒットしない場合よりずっと上がるだろう。また、研究や学習においても人々の成長を助け、文化的な発展も遂げられる(かもしれない)。著作者にとって広く作品を手に取ってもらうには絶好の機会ともとれる。
著作料を永久に取り、その財を独占することの方が批判されるべきだと。

シェアリングエコノミーが広がってきたと感じる。この分野は絶賛勉強中。
著作権法やクリエイティブ・コモンズなど関連分野多数…。

参照:Googleの書籍全文検索サービス「Googleブックス」は著作権違反なのかそうではないのか? – GIGAZINE
https://gigazine.net/news/20160212-google-book-copyright-law/

カテゴリー
マーケティング 日経MJ

「農家も外食も安心な米価に」

2022年5月16日(月)日経MJより一部引用
「炊飯会社という業態のをご存知だろうか。米を仕入れてご飯を炊きスーパーの弁当向けなどに供給するのが仕事だ。
給食を作る学校や飲食店も顧客となる。ご飯を安定供給する炊飯会社の取り組みと課題を取材した。

訪ねたのは川島屋(千葉市)の工場。
米を洗って釜に入れ、水に浸けご飯を炊き蒸らすといった作業は全て自動。加熱容器がズラリと並んだ2本の列の間を腕を左右に広げたロボットが素早く動き釜を出したり入れたりする。ほとんどが機械化され、そこに人の姿はない。
製法はプログラム制御する。
衛生管理は徹底している。加えて重要なの米を炊くのに使った水の処理方法だ。バクテリアの動きを働きを活用し、満たす水準まで水をきれいにしてから近くの川に流している。

課題は何か。
『機械化で生産性を向上させ安定供給に努めている』川島社長はそう語った上で
『米価が大きく変動することに困っている』と話す。
『米価は我々にはコントロールできない』
2014年を底に米価上昇が続いていた。
米価は上がっても弁当屋、飲食店のメニューの値段は大きく変わらず、価格転化が難しかったからだ。
『コスト増吸収のため、小さい合理化の努力はこれからもしていくが劇的に合理化するのは難しい』という。
高齢農家のリタイヤで農地の集約が加速している。米価の振りが小さくなれば、経営効率化のゴールもはっきりする。飲食店の経営安定にもつながる。
農政が目指すべき目標もそこにある。」

とあった。
記事にもあるが、2018年にかけて米の値上がりが止まらなかった。値上がりした根本原因は、飼料用米への補助金が手厚いため、稲作農家が家庭用や業務用の主食用米ではなく、飼料用米に作付を振り替えたからだという。
米離れなど生活習慣の変化から転作等米の生産量を減らすため財政が飼料米に誘導したもの。
そして、2020、2021年は大きく値下がりした。しばらく米価はさらに下落すると予想されている。
世界的な小麦不足で、米粉の人気が上昇していると報道されているが米価に影響を与える程のニーズはないようだ。
結局、米価は需要と供給のバランスで決まるため、安定させることは難しそうだが、補助金等の財政については批判もあった。政府が介入するし、卸売業者やJAなどの存在からも米価の安定はさらに一筋縄ではいかなさそうだ。
個人的にはお米は毎日食べるし、最近、米粉パンにチャレンジしてみようか考えている。
消費者目線で言えば、米の持ってるポテンシャルは高いのに提案力が乏しいよ…と思わなくもない。
大好きなお米。安定供給のために消費者もできることはないか考えたい。
まずは米粉パンへのチャレンジだろうか🤔

カテゴリー
その他

「味わって『人生の安全網』」

消費生活アドバイザー
西本則子さんの記事が面白かった。

中小企業診断士でも商店街の支援をしている人はいるので興味のある分野。

2022年4月26日朝日新聞一部引用
「コロナ禍の影響で商店街が苦境に立っている。大型イベントは軒並み中止で常連客の高齢者が外出を控えて店を訪れなくなった。
一方で、住民の在宅率は上がっている。東京都の調査によれば都内企業(従業員30人以上)の今年の3月のテレワーク実施率は62.5%だ。
遠出もしにくく、身近な場所に楽しみを求める需要が増えた。
それは商店街にとって好機とも言える。

地元商店街での買い物は苦境に立たされる個人商店を応援することにつながる。
『好きな店を応援したい』
『あの時間をまた味わいたい』
と訪れる消費者の存在が店を勇気づける。
コロナ下の商店街では商店会も奮闘している。私が支援に関わった商店会では若手役員が動いた。最初の外出自粛が始まってすぐに飲食店のテイクアウトチラシを作り、近隣の住宅に配った。
ホームページを持たない飲食店のために商店会の広報が寄り添いSNSの発信方法を教えた。
高齢になった店主の給付金申請を手伝い、感染症対策の部品を手配したのも若手役員だ。
個々の店も変化に対応し、動いた。コロナ以前は商品の展示会に通っていた文具店主はオンラインの展示会をチェックして鮮度の良い商品を仕入れている。
入荷した商品をSNSで紹介すると全国から注文が入るようになった。
商店街には個性ある商売があり、出会いがある。商店は知恵を絞り苦境を乗り越えようとしている。今こそ多くの人に身近な商店街の豊かさを味わってほしい。」

とあった。
「身近な場所に楽しみを求める需要が増えた」というところに納得する。
私は名古屋市内に10年近く住んでいるが、コロナ禍で名古屋の良いところにたくさん気づき、今は生活自体がとても楽しい。
商店会の若手が活躍する様子も良いなぁとしみじみ。会の活動がどのような形態かわからないが、共同労働を考えた。

今年10 月に、労働者協同組合法が施行予定だ。
これまで地域の課題に取り組む人々はNPOや企業組合などの形態で活動したが、認可や活動分野が限定されいまいちな部分が多かった。
今後は、労働者協同組合が法人格を得られるため、ワーカーズコープのような団体が法人化するのが容易になる。また労働者自身が出資・経営・労働を担い、株式会社のように株主に分配することはない。
これまで非営利の団体で活動してきたがいまいち…という団体は検討してもよさそう。NPO法人からの移行もできるようになるという資料もあった。

https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000704106.pdf

お互いに役に立てること、労働者の権利が認められること、話し合って活動していけることなどの特徴があり、働き方の新しい選択のひとつとなるかもしれない。

※名古屋の商店街といえば、円頓寺商店街。なかなか商店街が残っていない中で、こちらは若い人も多くお勧めスポット◎

カテゴリー
マーケティング

米国発B8ta(ベータ) マルイの新形態


2020年2月5日(水) 日経MJ

「丸井 売るより体験 新宿はデジタル」

マルイ本館では20年、ものよりデータを売る店として知られる「B8ta(ベータ)」が営業を始める。

日本初出店。

物販は収益源とせず、来店客の商品への関心度合いなどのデータをメーカーに提案し、その見返りの出展料で稼ぐ。

出展メーカーにとっては、行動データを得られる以外にも利点がある。 “直ちには大量販売が見込めない試作段階でも、 ターミナル駅前などの一等地に立地する丸井の店舗に商品をおける”

ということ。

知らなかった商品にたまたま出会い興味を持ってもらう「発見の場」として位置づけられている。

丸井は、かつては在庫リスクを取引先がもつ消化仕入れ型の運営手法だったが、出展企業と定期借家契約を結んで家賃収入で稼ぐショッピングセンター型へと展開を推進。

テナントの事業形態によっては、売上高に連動した歩合賃料も取らない。

体験する場所としての店舗を活用し、生き残りを図る。

丸井が走ってる感じがする。それにしても、ベータのビジネスモデル凄いなぁと思っていたら、8月11日の朝日新聞にもチラリと載り、思い出して少しリサーチ。

プレリリースによるとb8taのミッションは、「メーカー、消費者両者にとってリテールをより身近な存在にすること」。

日本にできることで、日本でもD2Cブランドがますます盛んになる。

アパレル大手はますます厳しい環境になるだろうな。

ZARAやユニクロというSPAが普通に存在する時代には、オンワード樫山が業種で言えば「卸売業」だったということに違和感を覚えるもんなぁ。